原田みどり先生にお会いしました!
原田みどり先生にお会いしました!



…暑い。暑くて溶ける…レジアイスになりたい…
ご無沙汰してますです。ポケカ世界大会という年に一度のお祭り騒ぎがありましたねぇ。僕もこの夏、思いがけない貴重な体験をしましたので御裾分け程度ではありますが、久々にのそりのそりと天井裏から出てきました。

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数年ぶりにJRポケモンスタンプラリーに参加してきました。東日本震災以降、駅の数が激減したスタンプラリーにやりがいを感じなかったのですが50駅を越えたので数年ぶりにスタンプ欲が疼きました。それにスタンプの設置時間が始発から終電となったことも大きいですね。今まではこの設置時間がかなりネックだったんですよ。

そんな訳でこれなら都区外エリアを1日制覇するのは可能ではなかろうか?と考え、都内は上京の都度、隙を見ては巡ってスタンプ制覇済み。残すは都区外のみとなった為、期間ギリギリの8/18日決行。朝の3:30起きですよ…我ながら狂気の沙汰と思いますが、これが後に転じて早起きは三文の得となるとはこの時の僕は思いもしませんでした。

順調に茨城と千葉を制覇し、埼玉を巡ってた頃。Twitterのフォロワーさんから情報が届きました。

『原田みどり先生のふわふわのくまの個展、本日までです!』

原田みどり先生。
カードeからイラスト参加されており、カードe独特の世界観を表現したイメージマップは芸術そのもの。ポケモン以外でもSNSや書籍で発信する『ふわふわのくま』もてがけてらっしゃいます。

ですが、ドイツ在住となってからはポケモンのサイン会に登壇される事は(僕の記憶が正しければ)ありません。ですが時おり日本上陸しては『カードさえあればサインに応じます』とツイートしてくれる気さくな一面をお持ちで、それゆえなのか伝説の『みどりや』はいつ崩れてもおかしくない空模様でも大盛況でした。

残念ながら僕は田舎市在住で交通機関がどうなるか分からず、涙をのんで見送ったんですよ……なのでいつかリベンジ!と思いつつ、なかなかご縁がなかったのに、まさかの!今日!しかも個展は18日最終日で16時の早じまい。

ただでさえ、スタンプラリーの景品交換が17時までで、そこに間に合うかすら怪しいのに、更に個展は16時までときた。ええー……どうしよ…でもなぁ……と悶々としました。だけど残すは神奈川エリアとなった時、時計を見れば丁度お昼時。これならなんとか間に合いそうだとお昼ご飯の調達を兼ねてコンビニを物色。なんとかパックを見つけて店先で開封の儀をするという、僕のコレクター史上初の事態となりました。普段、店先でパック剥いたりしないよ!!!なんとか先生のカードが出たので、一安心。神奈川エリアに向かいました。

しかしすんなりといかないのがスタンプラリー。予想以上にスタンプ設置駅とスタンプ設置駅が離れてたり、不馴れな路線ゆえ、目的駅を通過してしまったり…挙げ句、最後の駅は降りたホームから設置されたスタンプの改札までが異常に遠く、スタンプ後はまたその距離を再び歩くという…往復1キロ以上は歩いた筈。更に追い討ちをかけるように、東海道線上りは15分遅延という非常にまずい事態。時計は15時…あと1時間、いや、50分で個展に着けるのか?

必死に乗り換え検索するも結果が芳しくない。総武線快速ともタイミングが合わない。苦肉の策で京浜東北線で延々東京駅を目指しました。旧ポケセントウキョウ最寄り駅の浜松町駅から東京駅まで快速扱いで向かってくれたのが大きく、東京駅に着くと同時に早歩きで東京駅始発の総武線快速に。この時点で時間は15時半。なんとか…なんとか間に合うか…なんて一筋の光が見えました。

しかーーし!現実はそんなに甘くなかった…。
新日本橋駅の改札で5番出口に向かう…向かう…向かう……結局、突き当たりの出口が5番出口!!スタンプラリー最後の駅でオレンジだった僕のHPはレッドゾーンに突入ですよ…挙げ句、地上に出る階段が左右に割れてる…どっち??ええーい、右だー!!

…左が正解でしたー方向音痴の原因のひとつだよなぁこれ…。でも右に出た事で個展が開催されてる店舗入り口が見えました。あ、あそこなら…あそこならなんとか…体力持ってくれぇ……遠回りながらも横断歩道を渡り、あがった息そのままに店舗階段を上り、2階の個展スペースに…ま、間に合った…本当にギリギリのギリギリで間に合った…時刻は15時45分過ぎてました。

入り口入ってすぐのところで、座ってる方の反対側に先生がふわふわのくまの色紙をしたためてらっしゃいました。座ってる方のリクエストに応じてるようで、完成品を受け取った方は嬉しそうに完成品を受け取り、代金を支払ってました(ポケカのサイン会とは違い、色紙は全て有料です)。「次のリクエストの方ーいますか?」と声をかけてくださり、それに手をあげる方が。個展のスタッフさんが「残り10分なので最後の方となります」と先生に伝えてました。そういう訳で、描き出しから見れたドローイングはその個展で描かれた最後の色紙となりました。

依頼者のリクエストを聞き取り、そこからさらさらさらーと筆ペンの強弱だけで主線を引き、絵がその全貌を徐々に現わしていく…コピック(でしょうか?)で色をつけて、モチーフが黒なのもあり、何度も何度も筆ペンで線を引くので先生の指は黒くなっていくのに、お構い無しに、かつ、色紙を汚さないように持ちながら描いているのはプロのお仕事だと思いました。壊滅的ド不器用にはたどり着けない領域です。完成した色紙はふわふわのくまらしく?ふわふわしつつも激しいバトルが繰り広げられてました(笑

色紙を描き終えて時間も残すは2分…。
カードは持ってきたものの、ご存じのように、僕は人見知り。展示された色紙を見て撤収…も考えたのです。でも別の方が先生にこう質問をされたんです。

『次の来日のご予定は?』
「わかりませーん!!」

えっ……来日未定???それを聞いて動揺しました。下手したらもう『次』はないかもしれない。海外在住だからポケモンのサイン会にも登壇しにくいだろうし…最悪、僕は今生、先生にお会いする機会はこれが最後かもしれない。そう思ったら、僕は先生に『あっ…あっ…』とマトモな口も聞けない状態で、カードをおずおずと差し出してました。

「あっ、はーい」

さっと受け取って、ささっとサインを書いてくださいましたー。いつもポケモンのサイン会では色紙にサインを戴くので、人生初めてカードにサインを戴きました。

サインのお礼を言い、旧裏時代からのコレクターであること。ゆえに、カードeから参加された先生の絵もずっと拝見してること。ポケモンカードは単なるカードではなく、イラストは美術品だと思ってること。あのカードeの世界観を現した風景も勿論美術品で素晴らしかった…と、一気にまくし立て…そこからの記憶は真っ白です。キャパオーバーしました…

閉館時間なので会場を後にし、会場外にあった椅子に座って暫く放心し、手元に残ったカードをまじまじと見つめ、サインが乾いているのを確認してしまいました。

店舗を出て、今更ながら間に合った事への安堵感を自覚し、そして本当に本当に貴重な体験をさせてもらえた事に感謝し、長い長い最寄り駅への道のりを辿ったのでした。あんなに行きは疲れ果ててる上に、間に合わない不安でいっぱいだったのに、帰りの足取りは疲れなんてなんのその、浮き足だって帰りました。

東京駅に戻り、スタンプラリー全駅制覇のスタンプを自力で押し(以前はスタッフが押してました)、歩きに歩いて日本橋高島屋に向かい、ポケモンカカフェで本日初のちゃんとした食事をしましたとさ。

後日、改めてカードを見ると、海外在住だからなのか、日/月/年 という書き方されてるるんですよね。そうなんだ…

色々な偶然と奇跡が重なって戴けたサイン。貴重な体験を本当にありがとうございました!

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